年に一度行われている試験で、4~5万人が挑戦している人気資格「社会保険労務士」。
通称、「社労士」と呼ばれており、難易度が高い資格として知られています。
では、社労士の難易度を偏差値で表すとどれくらいでしょうか。
社労士になる難しさを、合格率と勉強時間から他の資格と比較しながら解説します。
また、社労士の難易度を知ったうえで、合格するために必要な勉強時間や独学で難関突破するための勉強方法について紹介しましょう。
社労士に興味を持っている方や、次の試験に向けて勉強をスタートする人はぜひチェックなさってください。
- 社労士の難易度は偏差値「60」
- 社労士は行政書士や宅建に比べて難易度が高い
- 社労士の勉強時間は約1,000時間
目次
【難易度を知る前に】社労士の仕事・適性をチェック
人事や労務管理の分野で唯一の国家資格であるため、需要が高い仕事といえます。
- 保険や年金に関連する書類作成・行政官庁への提出代行
- 企業における労働社会保険諸法令に基づく帳簿作成
- 人事労務のコンサルティング
正しい知識を持たない労働者を守り、様々な立場の人とコミュニケーションをとる仕事です。
社会的責任が大きいため、やりがいを感じやすい仕事と言えるでしょう。
難易度が高い社労士になるための受験資格
社労士になるためには、国家資格を取得しなければなりません。
年に一度、8月に行なわれる社会保険労務士試験に合格する必要があります。
合格率は決して低くありませんが、完全マークシート方式であり、60~70%の正答率で合格できると言われています。
- 大学・短大・高等専門学校のいずれかを卒業した人
- 4年制大学の一般教養科目を修了している人
- 4年制大学で62単位以上を修得している人
- 修業年数が2年以上あり、1,700時間以上の授業時間数を必要とする専修学校で専門課程を修了している人
しかし、大学・短大・高等専門学校を卒業していない場合は、次の条件を満たさなければなりません。
- 法人役員または従業員として通算3年以上従事した人
- 司法試験予備試験に合格した人
- 行政書士の資格を有している人
- その他、厚生労働省が認定した国家試験に合格している人
社労士の難易度を偏差値で表すと「62」
他の国家資格に比べて、難関資格と言える社労士の偏差値は「62」。
税理士や弁護士、公認会計士などと比べると偏差値は低いため、難関資格の中では取得しやすい資格と言えるでしょう。
就職後に、仕事と並行しながら社労士の取得を目指して勉強するのも可能です。
大学入試に例えると、偏差値60を超えるレベルはセンター試験で80%以上の得点が見込まれる程度。
正しい勉強方法で、効率よく思考力と応用力を培っていけば取得までの道はそう遠くはないでしょう。
ただし、社労士に合格する人の中には学生時代の偏差値が40台の場合もあります。
学生時代の受験科目や勉強内容と社労士とでは、全く内容が異なるからです。
また、社労士の資格を生かしてビジネスの場で活躍できるかどうかも、学生時代の偏差値は関係ありません。
「学生時代は偏差値が低かったから、社労士を目指してもどうせ合格しない…」と考える必要はないでしょう。
では、なぜ社労士の難易度は高いのでしょうか?
- 科目合格制度がなく、一度の試験で全ての科目において合格基準をクリアしなければならない
- 試験は1日計290分で、負担が大きい
- 試験対象の範囲が広い
また、法改正の頻度が高い社労士試験は年度によって合格率が大きく変動することもあります。
【社労士の難易度ランキング】人事系資格の中では特に難しい?
人事や労働系の法律を扱う国家資格は社労士のみ。
しかし、人事系の資格にはメンタルヘルスマネジメント検定・人事総務検定・キャリアコンサルタントなどもあります。
では、それぞれの勉強時間や合格率は社労士に比べてどれほどなのでしょうか。
合格率6%/勉強時間約1,000時間
メンタルヘルスマネジメント検定
合格率10%/勉強時間約120時間
キャリアコンサルタント
合格率40%/勉強時間約100時間
そのため、企業内で勤務している人も独立する人も、専門性の高い社労士の資格を十分に発揮できるでしょう。
では、さらに、社労士の資格難易度を詳しく他の資格と比較しながら見てみましょう。
合格率からチェックする社労士の難易度ランキング
まず、社労士の合格率を年度別にチェックしてみましょう。
2019年度:6.6%
2018粘土:6.3%
2017年度:6.8%
社労士の合格率は、2017年度から毎年6%台になっています。
では他の資格と比べるとどうなのでしょうか?超難関である司法書士試験などとも比較してみましょう。
資格 | 合格率 |
---|---|
司法試験 | 約30% |
宅建試験 | 約15~17% |
行政書士試験 | 約10% |
土地家屋調査士試験 | 約8~10% |
社労士試験 | 約6~7% |
司法書士試験 | 約4% |
表の中だけを見ると、社労士は司法書士に次ぐ非常に難易度の高い資格であると分かります。
しかし、司法試験や宅建が簡単なわけではありません。
司法試験は受験するために法科大学院を卒業するか予備試験を受けなければなりません。
合格率わずか3%の難関試験を既に突破しているため、司法試験の合格率は高くなっているのです。
また、宅建は受験者が非常に多いため、合格率が高いとはいえ、不合格者もかなりの数います。
表内で取り上げている資格はどれも難関です。
しかし、特に社労士は合格率が低く、他の資格と比べても難易度が高い国家資格と言えるでしょう。
勉強時間からチェックする社労士の難易度ランキング
続けて、社労士の勉強時間を他の資格と比較してみましょう。
社労士の試験合格できるラインに到達するまでには、約1,000時間の勉強時間が必要です。
資格 | 勉強時間 |
---|---|
宅建試験 | 300~400時間 |
行政書士試験 | 600時間 |
社労士試験 | 800~1000時間 |
土地家屋調査士試験 | 1000~1500時間 |
司法書士試験 | 3000時間 |
司法試験 | 6000時間 |
表で紹介している各勉強時間の目安は、ほとんど資格に関係する知識がない初学者に必要とされる時間です。
司法試験は他の国家資格に比べて合格率は高かったものの、勉強時間は社労士の約6倍。
また、10%近くの合格率である土地家屋調査士試験は社労士と同じか少し多めの1,000~1,500時間の勉強時間を必要とします。
試験の合格率が高いからと言って、勉強時間も短いわけではないことが分かるでしょう。
社労士は他の国家資格に比べて勉強時間は中級レベル。
初学者であれば800~1,000時間必要です。
【社労士 VS 行政書士・宅建】社労士の難易度を他資格と比較!
社労士とよく難易度が比較される資格は行政書士と宅建です。
先ほどの難易度ランキングでは、合格率と勉強時間を既に比較していますので試験内容や出題形式にスポットを当ててみましょう。
社労士の試験問題は法律8科目から出題されています。
出題形式は択一式か選択式なので正答率を上げやすいでしょう。
78問出題され、試験時間は290分です。
全ての科目に足切り点が設定されているため、まんべんなくカバーして平均点以上を目指す必要があります。
行政書士の試験はトータル60問。
記述式問題もあるため、文章を作成したり、論理的に話を構成する力も身に付けなければなりません。
宅建に必要な知識は宅地建物取引業に関係しているもので、学習範囲はかなり広いです。
出題形式は四肢択一式で70%以上の正答率が求められます。
合格率と勉強時間だけではなく、試験内容を比較しても社労士の難易度が高いのは明らかです。
しかし難しいから合格できないわけではなく、計画的な学習スケジュールと、効率の良い勉強法を実行すれば取得できます。
社労士の難易度から考える|勉強時間・スタート時期は?
社労士の資格取得に必要な勉強時間は約1,000時間です。
難関資格の一つである社労士は、1回で合格できる確率は低いため受験を繰り返している人も少なくありません。
1,000時間勉強すれば必ず取得できる資格というわけではなく、場合によっては何年もかけて目指す人もいます。
社労士の試験は毎年1度だけ、8月に行われています。
そのため、社労士の予備校では受験する試験の前年10月頃から講座がスタートするのが通常です。
予備校講座のスタート時期を基準にすると、いつから勉強を始めるのが効率的でしょうか。
社労士の勉強期間:10ヶ月間(前年10月~試験月8月)
では、1日に必要な勉強時間を計算してみましょう。
1ヶ月30日と考えて、300日で1,000時間勉強するには、1日当たり約3時間20分の勉強が必要です。
しかし、仕事と並行しながら毎日3時間以上の勉強時間を取り分けるのは厳しいでしょう。
余裕をもたせてスケジュールを設定するなら、1日2時間に減らすのがおすすめです。
しかし、1日2時間で合格に必要な1,000時間に達するには約1年4カ月かかります。
ですから、予備校講座が前年10月に始めるとはいえ、4月からスタートしておいた方が気持ちと予定に余裕を持って行動できますよ。
社労士は独学で合格できる難易度か
社労士は人事系資格の中でも難易度が高く、唯一の国家資格です。
独学をスタートしてもよいのか、予備校や通信講座を活用して勉強するべきなのか悩む人は多いでしょう。
結論を先に言うと、社労士は独学で合格できます。
しかし、誰もが独学で必ず合格できるわけではなく、正しい勉強方法と習慣を身に付けなければなりません。
では、社労士の資格を独学で取得しようと考えている人に向けて、メリット・デメリットを解説しましょう。
社労士を独学するメリット・デメリット
どんな勉強方法にもメリットとデメリットの両方が存在します。
独学で社労士を目指すことには何が関係しているでしょうか。
- 費用がかからない
- マイペースに勉強を進められる
また、講師や周りの受講生に影響されることなく、自分の決めたペースで着実に学習を進められるでしょう。
- 情報量が多すぎる
- 最新の法改正チェックが難しい
一人では、参考書の中の重要なポイントを掴むのが難しいでしょう。
また、最新の法改正が問われる社労士は情報収集も必要です。
独学で勉強するにしても、法改正についてだけは専用の講座を活用すると良いでしょう。
社労士の独学がおすすめできないタイプ
社労士は独学で目指せない資格ではありませんが、効率よく学習を進めるには予備校や通信講座を活用したほうがよいです。
では、自分が独学で社労士の勉強をスタートするべきなのか迷っている人のために、独学がおすすめできないタイプを解説しましょう。
- 勉強時間を自分で確保できない人
- 1,000時間かけずに最短で合格を目指したい人
- 人事や法律に関する疑問を解決できる環境にいない人
1年間勉強するとしても、1日の勉強時間は約3時間。
自分の趣味や家族との時間を削りながら、勉強時間を確保するには覚悟が必要です。
また、独学で勉強していると最新の情報を収集するために時間がかかります。
講座を受講していれば必要な情報は簡単に入手できるため、最短合格を目指すなら独学はおすすめしません。
理解できない問題にぶつかったら、どのように解決すればいいのでしょうか。
答えを知るために時間がどんどん費やされてしまいます。
分からない箇所を教えてくれる人が身内にいる場合は、頼りながら勉強をすすめられるでしょう。
しかし、周りに社労士に関する知識を持った人がいない場合は、疑問に答えてくれる講師がいる環境で勉強するのがおすすめです。
社労士の難易度はそれほど高くない理由
社労士の難易度は合格率で見ると、約6%でかなり難しいと思われがちです。
たしかに、他の資格と比べて試験範囲は広く、必要とする勉強時間は多いため難関資格であることは間違いありません。
ただ、社労士は正しい方法で努力すれば社会人でも1年で合格できる試験であることも事実。
では、社労士の難易度が想像しているほど高くはないといえる理由は3つあります。
- 試験問題の出題形式が選択式だから
- 範囲が広いとはいえ、全て関連しているから
- 正しい勉強方法が確立されているから
試験問題は択一式
社労士の試験は選択式の筆記試験のみで、論述試験や口述試験はありません。
年に1度の試験のために、さまざまな出題形式に備えた準備をする必要はないため、かなり負担が少ないです。
論理的に話を組み立てて、文章を書く論述試験がある資格なら独学は難しいでしょう。
また、選択式の出題なのである程度の知識が入っている状態なら、正答率を上げやすいのも一つの特徴です。
全ての試験科目が関連している
社労士の試験合格に必要な勉強時間は1,000時間であり、膨大な法知識が必要だと感じている人も多くいます。
たしかに、試験範囲は広いです。
労働基準法
労働安全衛生法
労働者災害補償保険法
雇用保険法
労働保険徴収法
上記以外の労働に関する一般常識
健康保険法
国民年金保険法
社会保険に関する一般常識
法律の名前を羅列すると科目が多く感じますが、実質「労働・保険・年金」についての法律知識と一般常識を身に付けていれば大丈夫です。
勉強法を間違えない
社労士のような選択式の問題が出題される試験では、勉強方法が確立されています。
正しい勉強方法を、スケジュール通りにこなしていけば効率よく知識が身につくでしょう。
- 入門・基礎編の講座を全部チェックする
- 単元ごとに講座内容を見直しながら、過去問を解く
- 過去問で間違えた部分を繰り返す
分からなかった部分や間違えた部分は、講座内容を見直し、繰り返し挑戦することでインプットとアウトプットを交互に行えます。
しっかり勉強時間を確保し、分からないところを放置せずに進めていけば1年で社労士の受験準備が整うでしょう。
難易度の高い社労士の将来性は?
人材不足が悪化し、働き方改革により人事の見直しを行う企業は少なくありません。
雇用に関係した問題は増加・複雑化しているため、専門的な知識を持ったプロのコンサルタントが必要です。
高度な労働問題に対応するための、国家資格を有した社労士の需要は高まっています。
また、需要が高まると同時に社労士を取得する人も増えているため、社労士同士の競争が起こっているのも事実です。
資格を取得した後も、社労士としての知識を増やしスキルを磨き続ける必要があります。
企業に修業している社労士も、独立している社労士も、顧客からの信頼を獲得すれば将来性が安定した職業と言えるでしょう。
社労士事務所
企業内の人事総務部
法律事務所
独立・開業
社労士は事務作業が多いため、ただ知識を詰め込んだ頭でっかちな人ではなく、丁寧な作業を行う能力を持った人が求められます。
また、保険料を計算するための知識も必要です。
コンサルタント業務を行う際には、関わる人との円滑なコミュニケーションをはかるスキルも問われるでしょう。
社労士を目指す際には、社会保険労務士試験に合格するだけではなく仕事に必要な経験やスキルを身に付けていく必要があることも覚えておきましょう。
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