任意整理についてご存知でしょうか?
テレビやCMで流れていることはありますが、実際に詳しく知っている方は少ないかと思います。
任意整理すべきか迷ったら、まずはメリットとデメリットを知って、手続きの重さについて理解を深めていきましょう。
目次
お金を借りる方、借りている方へ-金融庁HP(外部リンク/新しいウィンドウで開きます。)
金融庁からのお願い・注意喚起-金融庁HP(外部リンク/新しいウィンドウで開きます。)
18歳、19歳のあなたに伝えたい!!~成年年齢引下げを踏まえて~-金融庁HP(外部リンク/新しいウィンドウで開きます。)
違法な金融業者にご注意!-金融庁HP(外部リンク/新しいウィンドウで開きます。)
お金を借りる際の心構え-一般社団法人全国銀行協会HP(外部リンク/新しいウィンドウで開きます。)
■後払い・給与ファクタリング・ファクタリングに関するもの
「今すぐ現金」「手軽に現金」にご注意ください!~いわゆる 後払い(ツケ払い)現金化 に要注意~-金融庁HP(外部リンク/新しいウィンドウで開きます。)
給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!-金融庁HP(外部リンク/新しいウィンドウで開きます。)
ファクタリングの利用に関する注意喚起-金融庁HP(外部リンク/新しいウィンドウで開きます。)
任意整理とは?
任意整理とは、簡単に言うと、借金の利息を軽減するように交渉する方法のことを言います。
借金をしていると、下記のようなケースに遭遇する方も多くいらっしゃいます。そんな時に任意整理が使えます
- 最初はすぐに返済できると思って借りていた金額が中々返済できない
- 元本部分が全く返済できない
- 収入はあるけど返済に追われて生活が回らない
任意整理はどのくらい減額できる?
個人再生をすると、借金が債務額に応じて5分の1~10分の1程度に減額になることがあります。
残った債務額は、原則3年間、最長5年間で分割して返済することになります。
任意整理ができる条件
任意整理は誰でもできるわけではありません。
以下の条件があります。
- 安定した収入があること
- 原則3~5年間で返済できる見込みがあること
- 今後も返済を継続していく意思があること
任意整理のメリット・デメリット
任意整理とのメリットを見ていきましょう。
- 手続き完了後の将来利息が免除されて完済が早まる
- 自己破産や個人再生と比べて、手続きが簡単
- 整理したくない債権者は除外して、一部の債権者だけ整理するというようなことも可能
デメリット
もちろん、デメリットもあります。
- 信用情報機関に情報登録され、ブラックリスト入りする
- 自己破産などに比べると、減額はそれほど大きくない
- 最近は、和解の条件が厳しい業者が増えている
任意整理で借金が減額される仕組み
続いて、任意整理で借金が減額される仕組みを見ていきましょう。
以下の3つの仕組みで減額されます。
box class=”box28″ title=”任意整理で借金減額される仕組み”]
- 経過利息の免除
- 法律の上限を超えた利息の免除
- 将来の利息の免除
それぞれ詳しくみてみましょう。
1.経過利息の免除
経過利息を免除してもらうことで、借金を減額できます。
経過利息とは、任意整理を開始してから債権者との和解日までに発生する利息のことです。
経過利息はすべて免除されるのか
全て免除されるか気になる方も多いかと思いますが、これは債権者によって違います。
最近では、過払金の請求などによって、経過利息は免除しない貸金業者も増えています。
2.法律の上限を超えた利息分の減額
法律の上限を超えた利息を支払っていた場合、減額できることがあります。
利息制限法によって、利率が超えた分は本来支払う必要がありません。
任意整理では、利息制限法を超える取引があれば同法の適正利率で引き直し計算を行い、利息制限法の上限利率は年15~20%です。
引き直し計算の結果過払いがあったときは、交渉または訴訟により過払金返還請求を行うことができます。
3.遅延損害金の免除
遅延損害金を免除してもらうことで、借金を減額できます。
遅延損害金とは、借金を滞納すると、加算される損害金のことです。
定められた期日に返済ができなかった場合、その翌日から遅延損害金が発生します。
上限金利は、20%まであるため注意が必要です。
遅延損害金はすべて免除されるのか
免除できるかは弁護士次第なので早めに相談しましょう。
4.将来利息・将来手数料の免除
将来利息・将来手数料を免除してもらうことで借金を減額できます。
将来利息は、任意整理の和解日以降に生じる利息のことです。
将来利息・将来手数料はすべて免除されるのか
他の利息に比べて、将来利息は免除されることが多くなってます。
任意整理をするとどうなる?
任意整理をすると、利息(手数料)の支払いがなくなるため月々の返済額が減り、借金返済の負担を軽減することができます。
しかし、ブラックリストに載るというデメリットも存在します。
ブラックリストに載ると、ローンやクレジットカードの利用、車の所有などにも影響が出るため、これまで通りの生活ができなくなるかもしれません。
任意整理の費用
任意整理の費用相場は、5〜10万円程度です。
任意整理をすると、着手金と報酬金を含めて借入先1件あたり5〜10万円程度がかかります。 任意整理は、裁判を介さず行える債務整理です。
手続きが簡単なため、債務整理の中でも比較的リーズナブルに済むことが期待できます。
任意整理の手続きの流れ
具体的な手続きの流れについてです。以下のステップでできます。
任意整理手続きの流れは以下の通りです。
- 【STEP1】弁護士・司法書士に相談依頼する
- 【STEP2】受任通知で返済がストップ
- 【STEP3】利息の引き直し計算
- 【STEP4】債権者との和解交渉
- 【STEP5】交渉成立後の返済
難しそうな手続きが必要に思われますが、利息の計算や債権者との交渉は弁護士や司法書士が行います。
そのため弁護士・司法書士に依頼してしまえば、ほぼ待っているだけで終了します。
【STEP1】まずは弁護士・司法書士に依頼
任意整理手続きで最初に弁護士探しを行うことになります。
ただし弁護士といってもどんな案件にも対応しているわけではありません。刑事事件を専門に扱う弁護士もいれば、企業法務が得意な弁護士もいます。
任意整理の手続きであれば、債務整理に強い弁護士・司法書士を探しましょう。
弁護士に相談するのは勇気がいるという場合は、法テラスという法律関係の相談窓口を尋ねてみるのも手です。
法テラスとは国が設立した法的な相談の窓口で、弁護士の紹介や弁護士費用の立て替えを行っています。
初回相談
インターネットや電話で弁護士へのアポイントを取り付けたら、初回相談です。債権者数や借入金額、返済期間、毎月の返済額などの債務事情を説明します。
現在の収入と照らし合わせ、事前に毎月どの程度なら返済可能なのかを計算しておくなど、返済に対する前向きな姿勢も大切です。
この時点ではすぐに契約せず、他の事務所も訪れてみることをおすすめします。どういった解決策が望ましいかの見解は専門家によって異なります。
また、依頼料も事務所ごとに異なりますし、相性も重要です。複数の事務所を回って、信頼できる弁護士・司法書士を探しましょう。
依頼契約
安心して任せられる弁護士が決まったら、正式に依頼契約をします。
弁護士との契約が済めば、和解成立までの手続きは弁護士が行います。
【STEP2】受任通知で返済がストップ
弁護士や司法書士は契約後すぐに「受任通知」という書類を債権者に送ります。
受任通知とは、「今後、〇〇様(依頼者)の代理で私(弁護士)が任意整理手続きを始めます」という通知書のようなものです。
これで任意整理の和解成立までの間、借金返済がストップします。
【STEP3】利息の引き直し計算
債権者から送られた取引履歴をもとに、弁護士・司法書士は利息制限法に基づいて引き直し計算を行います。
この引き直し計算によって払い過ぎていた金利があれば、借金返済に充てられます。
利息の引き直し計算が終わり、算出された正確な借金額が判明すると、弁護士・司法書士から返済額の確認を求められます。
【STEP4】債権者との和解交渉
弁護士・司法書士から送られた返済額に合意したら、和解交渉です。
交渉の内容としては、以下です。
- 将来利息の免除
- 月々の返済額
交渉は弁護士・司法書士と債権者間のみで行われます。また以下の点を確認しておきましょう。
- 一定期間返済をしていたか
- 銀行からのローンが任意整理の対象になっていないか
【STEP5】交渉成立後の返済
和解が成立すると、和解契約が締結されます。
引き直し計算や交渉によって減額に成功した場合は、任意整理の最終段階として、請求不可にしましょう。
締結後に、残っている借金の返済や弁護士費用の支払いを行います。
任意整理の解決事例
任意整理の実際の解決事例を見ていきましょう。
任意整理の解決事例①Sさん 20代 旅行会社勤務
旅行をしすぎてしまい、借金をしてしまいました。
気が付けばそんな状態が3年、4社から153万円の借金、毎月4万円の返済をしていました。
任意整理を依頼前
借金額 | 153万円 |
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毎月の返済 | 4万円 |
完済までの期間 | 5年10カ月 |
返済総額 | 278万円 |
借金額 | 96万円 (57万円の減額) |
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毎月の返済 | 2万3千円 (1万4千円の減額) |
完済までの期間 | 3年6カ月 (2年4カ月の短縮) |
返済総額 | 96万円 (182万円の減額) |
任意整理の解決事例②Yさん 40代女性パート
子供たちが大きくなって学費が必要な時学費の出費が重なり消費者金融から借りる事にしました。
3社から借入、返済を繰り返し4年が経過しており、気づいた頃には借金が180万円に膨れ上がり、毎月5万円を返済していました。
任意整理を依頼前
借金額 | 180万円 |
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毎月の返済 | 5万円 |
完済までの期間 | 5年2カ月 |
返済総額 | 313万円 |
任意整理を依頼後
借金額 | 80万円 (100万円の減額) |
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毎月の返済 | 2万4千円 (2万6千円の減額) |
完済までの期間 | 2年10カ月 (2年4カ月の短縮) |
返済総額 | 80万円 (233万円の減額) |
任意整理の解決事例③Tさん 50代男性
各社の任意整理手続きをしたことによって、月々の返済額が約10万円となり、返済のご負担をかなり減らすことができました。
また、今後の利息も支払う必要がなくなりますので、完済までのお支払総額を考えますと、お支払総額を大幅に減らすことが出来たと思います。
その他に車のローンがあり、車はどうしても手放したくないということでしたので、車のローンについては手続きせずに、その他の業者についてだけ任意整理を行いました。
任意整理手続きは、この方のように「この業者だけは手続きを行わない」ということが可能ですので、その点もメリットの一つと言えます
任意整理を依頼前
借金額 | 550万円 |
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毎月の返済 | 20万円 |
完済までの期間 | 2年3ヶ月 |
返済総額 | 313万円 |
任意整理を依頼後
借金額 | 550万円 |
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毎月の返済 | 10万円 (10万円の減額) |
完済までの期間 | 2年10カ月 (2年4カ月の短縮) |
返済総額 | 80万円 (233万円の減額 |
任意整理に強い弁護士・司法書士事務所8選
任意整理を行う場合、弁護士か司法書士に依頼するのが一般的です。
そのため「司法書士と弁護士どっちに依頼すれば良いのか分からない」という方も多いでしょう。
任意整理を依頼する場合、どちらか一方が大きく優れているということはありません。
それぞれ特徴やメリットが異なるため、詳しく解説したいと思います。
【各種投資を始める前に確認しましょう。】
消費者庁提供:「投資などのお金に関するトラブルや悪質商法について」
【投資の仕組みを理解しよう!】
消費者庁提供:「お金を育てる「資産運用」の知識」
本サイトのカードローン(貸金業者)に関する記載根拠、及び独自調査の結果、法務省や金融庁、e-gov法令検索に基づく記載
本記事では、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」に記載されている貸金業者登録を受けている会社のみをご紹介いたします。
合わせて、法律で定められ、法務省ホームページ等から発出されている法定利率や、貸金業法を遵守した業者から、ご紹介をしています。
※(法定利率の変動の仕組みについては、「法定利率の変動制に関する説明資料(法務省HP/新しいウィンドウで開きます。)」を御覧ください。)
参考:民法第四百四条第五項の規定に基づき、令和五年四月一日から令和八年三月三十一日までの期における基準割合を告示する件(令和4年法務省告示第64号【PDF】(e-Gov法令検索-デジタル庁管轄 ※旧総務省・行政管理局管轄/新しいウィンドウで開きます。)
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